[退職の話]とうとう10年間働いた大学病院を退職した。

とうとう社会人になって勤め続けてきた大学病院を退職。

社会人になって10年、辛いことも、悩んだことも、時々楽しかったこともあった。

何度辞めようと考えたか分からない。

それでもよく10年も勤め続けてきたなあ。

ずいぶん悩んだ末の決断だったけれど、後悔はないつもりだ。

退職していま感じていることは、日常のモヤモヤした感覚がなくなったということ。

曇っていた空が晴れるような感覚。

そしてある悩みがなくなっても、また別の悩みが出てくるんだなということ。

生きていく限り悩みがなくなることはないのかもしれない。

この時期新しい部署に移動になった人、新しい場所で働く人、退職して転職活動に専念する人がいて、みんないろいろな思いを抱える時期だと思う。

今回は、実際に退職したばかりのいま、冷静になっているいま、語ろうと思う。

なぜ退職を決意したのか、退職したいまの気持ち、そして今後のことについて。

目次

なぜ退職を決意したのか

私が退職を決めた理由は3つある。

まず私が退職を決意した一番の理由は体のことだ。

数年前にある病気を発症し、それから時折それが再発している状態である。

発症しても数週間休養すれば治る状態なので命に別状はないけれど、あまり無理は出来ないなと思う。

その病気を発症したのがちょうど部署異動をして、最も辛い時期だったので、ストレスによる影響が大きかったと考えられる。

部署が変わって、しかもこれまでと全く違う領域の科だと大変。

大学病院での仕事はどうしても業務量が多く、病棟では夜勤もあったりで体力仕事。

いまの体の状態でこれから何十年と働き続けるのは厳しいなと感じた。

二つ目はコロナによってコロナ病棟へ異動などがあったこと。

コロナ禍になって、院内クラスターやコロナ病棟増設によって病院での仕事の負担は増大。

私の病院でも院内クラスターだらけで、しかも大学病院ということもあり、施設や他病院で断られた重症患者さんや訳あり患者さんがコロナ病棟へ搬送されてきていた。

もちろんコロナ病棟のスタッフを確保しなくてはいけない。

私の病棟のスタッフがコロナ病棟を担当することになった。

ちなみに新人看護師さんはコロナ病棟へ行かせることは出来ないということで、新人看護師さんは除外。

しかも理由あってコロナ病棟はダメいうスタッフも除外。

残った人数のスタッフのみでコロナ病棟を受け持つことになったわけですが、明らかにスタッフの人数が少ない。

あの頃はみんなの笑顔が完全に消えてたな。

他部署のスタッフが定時で帰宅している時でも、自分たちは20時過ぎまで残っているような状態だったわけで。

この時に看護部や病院の対応に疑問を持ってしまったのもある。

ただ、様々な事情があることも理解できるので、恨んでいるわけではない。

三つ目は今後の働き方をじっくりと見直したいと考えたから。

まず体もこともあり、これまでのような働き方は難しいなと感じている。

また私は10年間大学病院で働いてきて、看護師として病院以外の働き方を知らずにきている。

数年前から徐々に、病院以外の働き方をしてみたい、みてみたい、やってみたいという気持ちが出てきていた。

これまでと違った働き方、働く場所を経験したい。

一つの場所を極めるのもいいけれども、私は様々な場所を経験した上で、何を極めていくかを決めようと考えた。

あと一つの場所に居続けることの弊害もあると感じていて、いわゆるお局さんになってしまう可能性があること。

人はどうしても一つの場所、一つのことばかりしていると柔軟性がなくなってしまうのかなと感じる。

お局さんというのも、その場をよく知る重要なポジションだということも理解はしている。

ただ私はそのような人を見てきて、素直にそうはなりたくないと感じてしまった。

これら3つが私が退職を決意した理由である。

10年間勤めた大学病院を退職したいまの気持ち

まず感じていることは、なぜかいつもモヤモヤとしていた心の中が、少し晴れていくような感覚があった。

曇っていた空が晴れるような感覚。

はっきりとした理由は自分でも分からないけれど、なぜだか常にモヤモヤしていた。

無意識に仕事のことを頭の中で考えていたり、気になることがあったのかもしれない。

今のところは、少しだけど肩の力が抜けて、すっきりした気持ちで過ごせている。

次に、前のこととと繋がっているような気がするけれど、休日をちゃんと休めているような気がする。

まあ今は連日休日みたいなものなんだけど、これまでは休みの日でもなぜだか次の勤務のことが頭をよぎってしまっていた。

休日なんて何も考えずにゆっくり休めばいいのに、どうしても仕事のことが頭の中を離れない。

看護師10年目とかになると、リンク、係、病棟での役割、後輩指導などなど、やること考えることが多い。

どうしても頭の中がいっぱいになってしまっていたんだと思う。

時には、休日の朝起きた瞬間に「明日仕事かあ・・」なんてつぶやいてることも。

そういったことが無くなって、久々にちゃんと休みを休んでいるような気がする。

ただ、それでも頭の中にちょっとしたモヤモヤは出てくるもので「これからどうしていくべきかな、休んでる間お金は大丈夫かな」など何かしら頭をよぎることはある。

でもこれまでのモヤモヤと比べると、だいぶ軽いモヤモヤかなと思っている。

ある悩みがなくなっても、また別の悩みが出てくるんだなとは感じた。

今はあれこれと考えすぎずに、頭を休養させたいなと思っている。

今後について、いまの思いとか考えとか

10年勤めた大学病院を退職したのは、看護師として病院とは別の働き方をしてみたいという思いがあったから。

もっと違った世界、働き方があるのに、ずっと病院にいると看護師とはこうあるべきだとか、これこそが看護だとか考えが凝り固まってきている感覚があったから。

これまで急性期病棟で働いてきて、その道を専門にして極めていこうかとも考えていた。

でも今は一旦離れてみて、他の世界も見てみて、それでもこういった道が自分には向いてるなと思ったらまた戻ればいいなかな。

どういった方向性にするかはまだ決まっていないけど。

10年間働いてきたし、少しの間は体と頭をしっかりと休ませて、それから今後の方向性を考えてみようかと思っている。

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